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『はじめての営業』について (商売のヒント vol.43)
 

桜の開花宣言が3月16日に気象庁から発表され、春が駆け足どころか猛スピードで来ているのを実感しております。春が早く来ると景気も上向くという景気アナリストもいるようで、悪い話は巳年になってからとんと聞こえなくなったように思います。実際に増税になるかどうかわかりませんが消費税が8%になるまであと1年半です。その間、つかの間の景気を実感したいものですがいかがでしょうか?桜の開花というと、中学校の修学旅行を思い出します。日程は定かではありませんが4月の中旬頃だったと思います。北海道から連絡船と夜行列車を乗り継いで東京に来ました。1974年のことだと思いますが、上野公園の桜は完全に散っていて、何という桜の早い所なのだろうという印象が強烈に残っています。この年は3月23日に開花したらしく東京でも少し早い年だったようですが、ゴールデンウィークの最後頃に花見をする函館からすると結構カルチャーショックでした。パンダや東京国立博物館でモナリザの実物を見て純粋に感動していた頃が懐かしく思えます。

毎度のことながら、皆様の『商売』の分野については素人の私ですので未熟な私の哲学や思い込みもかなり含まれていくことになるとは思いますが、その時は御笑覧いただければ結構です。それでは第43回目を始めましょう。

『はじめての営業』について

昨年、経済産業省が金融円滑化法の平成25年3月末日での期限切れに対応するため、主に税理士と中小金融機関を対象に経営革新等支援機関に認定し、中小企業の経営革新に取り組むお手伝いをするという制度ができました。私自身はすぐに認定を取りましたが、同様に信用金庫を中心とする中小金融機関も認定を取っていました。私は、コンサルタント仲間と青藍会というコンサルタント連合を作っていて、東京中小企業家同友会というところで“社長・営業マンの『売上・増客』集中講座”というものを月1回、計5回コースで、年2回開催しています。私はその中で『使命感づくり』を担当し最初の1回目の約40分程度お話しさせていただいております。東京中小企業家同友会というのは東京の経営者が会員の組織なので経営者に受け入れられないと講座もすぐ終了となってしまうのですが、約2年間継続して評価をいただいております。

そこで、私は青藍会の仲間に「この“社長・営業マンの『売上・増客』集中講座”を信用金庫を中心とする中小金融機関に提案したらどうか」と投げかけました。理由は、‥豕中小企業家同友会で受け入れられている実績のある講座であること。中小の金融機関では、カネを貸すノウハウはあっても経営革新するノウハウは持っていないという仮説。B召寮罵士で経営革新等支援機関になっている者は数字上だけの事業計画は作れるが、その数字の基となる販売、売上をアップさせるノウハウがないこと。い△訖用金庫の理事長の講演を聞いてみると、信用金庫の中にも積極的に取引先の経営革新に取り組もうとする信用金庫があるということが分かったこと。でした。そのような訳で仲間からも賛成されて提案することになったのですが、「さて誰が提案に行く?」となると言い出しっぺの私が行くことになってしまいました。この講座で販売を教えている大御所のコンサルタントの先生の話は、10年以上にわたり何度も聞いて理解しているつもりですが、実際にモノを売るという営業は私自身ほとんどしたことがありません。仕方がないので大御所の先生の教えどおり「30秒の必殺アプローチトーク」というものを作って臨むことにしました。これは、営業の流れの中で一番難しいと言われるアプローチの場面で、相手の関心を一瞬のうちに引き付ける技術として大御所の先生が提唱されているものです。事例は五輪書『BANメソッド』という本の62Pに紹介されているものです。

【新規開拓訪問/必殺のアプローチトーク】

実は当社は△△の方面(業界)で「××・・・××(必殺、寸鉄の言葉!)」という商品を開発(発売)or××・・・××の問題をとうとう解決、or営業所を開設)いたしました。(ここで相手の関心度“ピクッ”を計る!)そこでこちらの地域(業界)のご担当者様の方々にまず知って頂きたくて、ご挨拶回りをさせて頂いております。よろしくお願いします

というのが必殺のアプローチトークです。この中で「寸鉄の言葉」というのは、顧客が思わず“ピクッ”と反応する「我社と商品の魅力」を表現する言葉のことです。顧客からニヤリとされるようなテクニックではなく、皆で考え抜いた真剣さが伝わるような言葉です。

さて、この必殺の30秒トークを基に、私自身がある金融機関にアプローチするときの必殺30秒トークを考えました。

はじめまして。(相手の目をしっかりと見て、きちんと頭を下げる。それから名刺を渡す)
私、日本橋で会計事務所をやっております税理士の吉村と申します。

よろしくお願いいたします。
(ここでも頭を下げる)

私ども青藍会は、東京中小企業家同友会において『販売塾』を開催し、中小企業の販売力強化をとことん応援させていただいて、参加された経営者の皆様方から大変なご評価を頂いております。(ここで相手の関心度ピクッ!をはかる)

そこで、経営革新等支援機関の金融機関の皆様方にもお知り頂きたく、ご挨拶まわりをさせて頂いております。
よろしくお願いします。

 

という必殺の30秒トークを作り、大御所の先生に見てもらいました。

すると

どこまでもチャレンジ精神で挑む類まれな税理士さんに敬意を表して添削…。

「真面目で、素朴で、一生懸命!」なのは伝わりますが、
かなり唐突感が感じられます(笑)。

そこで、まず30秒で引き付けてから、落ち着いて更に引き付けるという
2段構えアプローチトーク(別添え)を覚えていただくと、
これから「鬼に金棒の税理士」になられると思います。

 

というわけで添削していただいたアプローチトークがこれです。

(“人格の発露”を忘れずに・・・)

 

はじめまして。

(相手の目をしっかりと見て、きちんと頭を下げる。それから名刺を渡す)
私、日本橋で会計事務所をやっております税理士の吉村と申します。
よろしくお願いいたします。(ここでも頭を下げる)

私は「経営革新等支援機関」の一員でもあるのですが(と、金融マンの関心を一気に引き付ける)、(そして自分とTさんの方を指しながら)一緒に『青藍会』というコンサルタント組織を運営しております。

 

(こちらが『青藍会』のご案内でございます、とパンフを手渡す・・・「販売力強化」が相手の目に入る)

 

このたび私どもが実施しております「中小企業の販売力を必ず強くする手法」(これが本命のピクッ!)が金融機関様のお役に立てればと思い、ご挨拶に上がりました。

 

ここまで30秒! 相手の関心度ピクッ!をはかりながら、そのまま続ける・・・

具体的には、私ども青藍会は、東京中小企業家同友会において「社長・営業マンの売上・増客集中講座」(通称『販売塾』と言っておりますが…と、ここでも販売塾パンフを手渡してリアルに引き付ける)を開催し、中小企業の販売力強化をとことん応援させて頂いております。おかげさまで参加された経営者の皆様から次々と成果が出ております。


そんなわけで、経営革新等支援機関の金融機関の皆様方にもぜひお知り頂きたく、ご挨拶まわりをさせて頂いております。よろしくお願いします。(ここでも頭を下げる)

 

(その後の話の中で、講座前の「実戦コンサルティング」のやり方・成果などをPR)

 

※なお、アプローチトークがうまく言えない場合は、お客様にお断りして「私は税理士でご挨拶がうまくできませんので、読まさせていただきます」とこのページを印刷して読む。

(あとはTさんがすべてフォローしてくださる筈…)

 

というご指導を頂き、一生懸命暗記をして1月31日に、ある金融機関に仲間のT先生と共に行ってまいりました。テレビの「はじめてのおつかい」ではありませんが「はじめての営業」ということで、最初の方は大体そのまま言えましたが、最後の方はたどたどしくなってしまった感があります。ただ、相手には通じたらしく2月に開催する講座に担当者を出席させて判断するというご回答を頂きました。そして、2月の講座に参加された担当者さんが「とても参考になる講座でした。これからも参加してお客様のお役にたちたい。」という報告があったようで、3月7日、晴れてクロージングにその金融機関に行ってまいりました。今度は、大御所の先生も一緒に行くということなので、事前に資料だけ用意して何を話すかも考えずに相手側の責任者の方とお会いしたところ、大御所の先生はあいさつの後「それでは、詳しいことは吉村が説明いたします。」と言ったきり黙ってしまいました。「エッ!!そんな!!」と心の中では思いましたが、仕方がないので事実に基づいて一つひとつご案内しました。そうすると、たどたどしい説明にもかかわらず7月8日に、14時から17時の3時間の枠でセミナーを開催していただけることに決定しました。

アプローチからクロージングまで実体験でき、しかも成功した経験は私にとってとてもいい勉強になりました。他人のやっていることを、ああだ、こうだと批判するのは簡単ですが、実体験して習得したものは何よりの財産となります。こんな私でも出来たのですから皆様方も是非応用していただけたら何十倍も効果が上がるのは請け合いです。

 

author:吉村 以知郎, category:2013年, 10:58
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